地域情報サイトの「まいぷれ」発行の本に、いづみメンタル・ボディケアが掲載されています。
米子・境港エリアの色々な「人」にスポットをあてた、ドラマいっぱいの本になっています。
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え!?丹沢山中で暮らしたんですか
角さんの日課は毎朝一時間の瞑想。心が整い施術もより効果的になる。
「この仕事に進むきっかけは母の肩もみが原点だったと思います。」
幼い時から女手一つで育ててくれた母の存在は大きく、仕事から疲れて帰ってくる母に少しでも楽になってもらいたく小さな手で肩をもんだ。喜んでくれるのが子供心にも嬉しかった。幼い頃から養われた感覚と思いがあるから、今も仕事や家事で頑張る女性たちを応援したいのだという。
「きっと亡き母の姿を重ねているんでしょうね。」
心の優しさ故に、角さんの青年期は葛藤の中にあった。高校で野球部に入るが勝負のための駆け引きや部内でのポジション争いに違和感を覚えた。
「勝ち負けでない世界が別にあるのでは。人にとって大切な事は何か。」
答えの出ない時を過ごした。
身体と心の重荷を降ろすお手伝い
大学生の時、ふと目にしたテレビ番組に大きく心が動いた。「一生の師を見つけた!」和田重正氏、人生観や教育に関する著書を多数出版している方だ。
和田先生の私塾に門下生として飛び込んだ。四年間の丹沢山中暮らし。そこでは毎日座禅を組み、畑を耕し薪を割る生活。自然と共に当たり前の事を淡々と行うのが『修行』。
その中で無心になれた時、はっと『真理』に気づくことがある。
長い年月、色々な探求の果てに、もがく力も尽きた瞬間、ふっと本来の安らぎを直感した。
「気づきを求める心さえも静まった時、やっと本当の無心になれたのでしょうね。」と振り返る。
そして日常の中でも自分なりの「安らぎ」を深め続けていくことが大切だと解った。
角さんの趣味はガーデニング。ブログで紹介される色鮮やかな花の写真を楽しみにしている人も多い。
角さんの庭づくりは本格的だ。大きな木を自分で植え替えたり、池を作ったり。熱心さの余り、深夜まで作業が及ぶ事も。
夢中になって取り組んだ庭づくりは、自分にとって実物大の“箱庭療法”だったと。庭を造った後、不思議と心の中が整理されていた。
「私の場合は現実での庭づくりでしたが、心の中のイメージを体験するのに箱庭療法はとても良い方法だと思います。私の仕事は心と身体の重荷を降ろすお手伝い。楽になって頂き、安らぎを共有していけることが願いです。」
角さんの願いは、遠い少年時代から今もずっと繋がっている。
“2009年11月発行『えっ!?本』より。”